挙式の演出とプランニングスタート

「素敵なウェディング作り」の80%が「準備」、その内の50%は「式場」によって決まる。この事は「間違いだらけの式場探し」の中で繰り返しお伝えしましたが、お二人が結婚をする意中の会場は見つかりましたか?
素敵な式場と出会えたならパーティ成功の半分は満たされたと思います。「まだ何も?・・」決めていない方は「間違いだらけの式場探し」を参考に、素敵な会場探しを行ってください。

先日、2009年に公開された映画「ブライダル ウォーズ」を深夜のTVで見ました。
ウェディングの映画で有名なのは1991年公開の「花嫁のパパ」、その中でも使われた音楽が印象的で、権利にうるさくなかった時代、色々なシーンでこの映画のサウンドトラックが使われたものでした。映画の内容に付いてははさておき、「ブライダル ウォーズ」で興味深かった1つに、さりげなく「サムシング4」が使われていたことです。日本ではバブル期に流行った演出の1つですが、最近は殆ど聞かなくなりました。
サムシングフォーとは結婚式当日、「4つの何か」を身に着けると花嫁が幸せになれると言われており、童謡マザーグースが起源(諸説あり)という説があるものの、そのルーツは不明です。
4つの何かとは
「何か古いもの(Something old )」
「何か新しいもの(Something new)」
「何か借りたもの(Something Borrowed)」
「何か青いもの(Something blue)」
とされており、映画では母親の着たドレスを受け継いだり、幼馴染所有の「青い石がついたヘアピン」を身に付けたりと、私も忘れかけていた「サムシング4」を思い出したしだいです。

このように「西洋が発祥???」と言われる色々な物は結構婚礼に取り入れられており、指輪交換、ケーキ入刀等は定着しておりますが、「サムシング4」の様にブームが去ってしまった物もあり、代わりに登場する数多の演出が次々トレンドとなります。そして驚く事にその演出は挙式の中にも多く取り入れられております。ここでは数回に分けて婚礼現場で使われているアイテムとそれを使った演出をご紹介し、素敵なウェディング作りのお手伝いをさせて頂きます。

 

パーティ打合せスタート

式場が決まると予定した婚礼日の約4か月前から具体的な打合せがスタートします。

「準備の先取り」って何?と思われるかもしれませんが、ウェディング作りの「受け手」になってはいけないと言う事です。コーディネーター(プランナー)は多くの提案とともに様々なアイテムを進めます。それをどんどん取り入れながら作り上げる婚礼ではなく、貴方自身が思い描くウェディングを先に先にとプランニングして、それを行うための「アイテム」をどの様に調達するかをコーディネーターに相談し、フォローしてもらうような進め方が好ましいと思います。

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【コーディネーターとは上手く付き合え】

「そうは言っても婚礼は初めてだから・・?」と思われるでしょう。頼れる相手は「コーディネータ―」の存在・・・ですか? ただコーディネータは物を売って目標を達成するための「販売員」です。セールストークに従って上手に商品を販売してきます。上手に商品を販売するには「ゲスト参加型」「アットホームな和やかさ」「お二人だけのオリジナル」等と「演出」の提案に絡ませ奨めてきます。それ自体悪い事ではありませんので取り入れる柔軟性は大事ですが、トータルコーディネート迄は考えられていないケースもあるので演出の羅列にならぬ様ご注意ください。要するに「備えあれば患いなし」。「受け手」にならずに情報収集に努め、自身のウェディングをコーディネートして行きましょう。

本章では「挙式の作り方と演出」「パーティの作り方と演出」「諸々演出の問題」についてご説明させて頂きます。「これまでの婚礼を否定する事」で、色々な提案をする専門誌がありますが、時代は回帰しますし、編集者の「思い付き」に振り回されないように演出単体ではなく、流れの中の必要性を念頭に「式作り」「パーティ作り」を行ってください。

挙式の演出ラインナップ

「神前式」「教会式」「仏前式」「人前式」等、挙式の内容に付いては「式場選びのステップ2」で詳しくご紹介しておりますのでここでは省略します。ここでは挙式で用いられている「アイテム」と「演出」についてご紹介します。昨今挙式にも色々な演出が取り入れられ、一番自由度があり認知度も上がった「人前式」においては、従来の「教会式ベース」の式から「和人前」と言う新たなカテゴリーの中、「神前式」とは違う「和風の式」が注目を浴びています。そして「教会式」にも細部に演出が取り入れられ、挙式の流れが変わりつつあります。神前式と仏前式はほぼ変える事が出来ませんが、ここでは挙式で行われる演出を紹介して、教会式、人前式での作り方を考えていきます。

【メイクルームでの演出】

  • リップセレモニー(紅差しの儀)
  • ファーストミート
  • サプライズレター

 

【挙式の入場演出】

  • ベールダウン
  • ジャケットセレモニー
  • リングボーイ・ベールガール・フラッグボーイ(ガール)
  • ブーケ・ブートニアセレモニー
  • ダーズンローズセレモニー
  • 筥迫の儀
  • 末広の儀

【挙式の式中演出】

  • リングリレー
  • エンゲージカバーリング(ダブルリング)
  • 水合わせの儀
  • ウェディングツリー 

【挙式の退場、退場後の演出】

  • クロージングキッス
  • フラワーシャワー
  • ブーケトス
  • バルーンリリース

メイクルームでの演出

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1,母親によるリップセレモニー(紅差しの儀)   新婦のメイクの仕上げとして、母親が口紅を塗る事でお仕度を終えると言う演出。実際にはメイクアップアーティストが口紅を塗った後に、写真や動画撮影のためにポージングするだけの演出が一般的です。又稀に「和人前」での新婦の入場時、ベールダウンの代わりとして母親が紅を差す演出もあります。

2,ファーストミート(対新郎、対家族)      新郎新婦が別々にお仕度を行い、メイクアップしたところで何らかの遮蔽物(カーテン等)を取り除き、お二人(お二人と家族)が対面し、お互いの正装した姿を喜ぶメイクルーム内での演出。中には「試着と同じ??」と笑えない一言が新郎から発せられ、苦笑いするケースもありますが、準備してきたプロセスをよく考えて取り入れてください。これも動画で記録して残す演出になっています。ファーストミートの場所をメイクルームではなく「チャペル」や「メインロビー」等でのファーストミートには、ロケーション撮影を兼ねますので、付加的な価値があると思います。また、徹底的にこだわる新婦には、式の入場迄誰にもドレス姿を見られたくないとするケースもあります。

3,サプライズレター     多くは新郎から新婦に宛てた手紙と花束が用意され、その場で朗読した後花束をプレゼントする演出。穿ってみると手紙と花束のセットがコーディネーター主導の演出に見えて仕方がありません。とは言え、お付き合いの時代から新生活に移るひとつのけじめ(区切り)として、相手への感謝や新たな決意を手紙に託して伝えて行く事は大切な事とも思えます。個人的には豪華な花束より形に残る「記念品」をご用意された方が、後々の為になろうかと思います。

 

挙式の入場演出

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1,ベールダウン   これはほぼ教会式や人前式の進行に取り入れられている演出で、新婦の式場への入場直後に、母親がメイクの仕上げとして新婦のベールを下ろすセレモニー。蛇足ですがマリアベールではベールダウンもアップも行えません。

2,ジャケットセレモニー   新婦のベールダウンと同じく、新郎のお仕度仕上げ」として、新郎の母親にジャケットを着せてもらう演出。これの演出方法はいくつかあり、挙式場で入場直前、式場の外で母親にジャケットを着せてもらい映像に残す演出。ほかに新郎の式場入場を母親と一緒にし、入場直後に母親にジャケットを着せてもらう演出などが一般的です。

3,リングボーイ・ガール   本来リングボーイは新郎新婦の前に位置し、お二人の後方にベールガールが新婦のベールを持って入場する物ですが、新婦がお父上との入場が一般的になった為、今は新郎入場と一緒に入場するケースが一般的です。また別の演出として指輪交換の直前に「リングボーイ入場」として入場シーンを作るケースもあります。

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4,ベールガール   大聖堂の中、長いトレーンのマリアベールの端を2人のベールガールに持ってもらいながらの入場は壮観ですが、中々そのようなシチュエーションを作る事は難しいですね。ベールガールはあまり利用されなくなりました。

5,フラッグボーイ(ガール)   「JUST COMES THE GROOM & BRIDE」「Here Comes The Bride 」等が書かれた新郎新婦の入場を告げる旗を持って、お子様(男女問わず)が先導入場します。シーンとしては「Here Comes The Bride 」と書かれた通り、新婦の入場に新婦の前を歩く事が多い様です。二人での入場では「JUST COMES THE GROOM & BRIDE」、お二人の前を歩きます。

※、お子さんの協力を頂く演出の注意   お子様の登場は泣いても笑っても、上手く行こうが失敗しようが、そのシーンが和やかになるとコーディネーターお奨めの演出ですが、果たしてそれで良いのでしょうか?無理やり小さいなお子さんを用いてもそのほとんどが嫌がり、泣き出すケースも見受けられます。笑いを誘い「アットホームな和やか???」と言われますが、当のお子様かわいそうですし、保護者も大変です。式は遅滞するし、しーんが整わない事もしばしば。大切なお式です。無理な人選に押し付けははなさらないようにお願いします。お手伝い頂くお子さんの年齢は6歳から8歳が適当で、コスチュームもご用意いただくと素敵なワンシーンが作れます。

6,ブーケブートニアセレモニー   「野に咲く花をブーケにして求愛、その中の1輪をブートニアにしてその胸に差して承諾」。西洋の古事に習ったとされるセレモニーがブーケブートニアセレモニーです。これを式の入場で行うには、事前に花を受け取りやすいバージンロード側に着席した列席者に花1輪を渡し、新郎入場の際に新郎がその花を回収しながら聖壇前に着きます。新婦の入場するわずかな時間にその花を係の人が「ブーケ」に仕上げ、聖壇前に新婦が到着直後、新郎から新婦へ求愛とともにブーケを渡し、新婦がその中の1輪を新郎の胸に飾り、セレモニーとします。注意点としては「段取りをきちんとする事」「新郎の入場はスマートに」「求愛の言葉は可能な限り大きな声で」「二人とも照れないで」

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7,ダーズンローズセレモニー  基本的な段取りは「ブーケブートニアセレモニー」とほぼ一緒です。事前にご用意頂く花は「12本のバラ」、この12本のバラに「感謝」「誠実」「幸福」「信頼」「希望」「愛情」「情熱」「真実」「尊敬」「栄光」「努力」「永遠」の願いが込められます。バラの回収方法はブーケブートニアセレモニーと同じです。ポイントはダーズンローズは12の願いをどの様に表明するかが重要です。

  • 進行役(牧師、司婚者)が表明  新郎がバラを回収している間に進行役がダーズンローズの趣旨と12の願いについて説明および願いを表明する
  • ゲストが願いを送る   新郎新婦が聖壇前に立ち花束を作る間に、12の願いを込めバラを託したゲストに、それぞれの願いに絡めた祝福を送る。例えば「いつでも感謝の気持ちを忘れずに、幸せな家庭を築いてください」「常にパートナーに誠実で、幸福な家庭を築いてください」この様に12名のゲストから祝福をもらう。このアイディアは時間がかかりますので会場と「要相談」です
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8,筥迫の儀    「和人前」で用いられる新婦のお仕度仕上げに見立てたセレモニー、「筥迫」とは和服の装飾品で、女性用の紙入れの一種。これをベールダウンと同じタイミングで母親が新婦の帯に挟み込みます。和人前で似たような演出で、筥迫の代わりに「懐剣の儀」として懐剣を新婦の帯に挟むセレモニー(懐剣は武士の嫁の護身用に帯刀した小刀の事です)、合わせて「メイクルームの演出」でも触れましたが「紅差しの儀」等もこのタイミングで行います。

9,末広の儀   同じく「和人前」で用いられる新郎のお仕度仕上げに見立てたセレモニー、ジャケットセレモニーのタイミングで、新郎の母が新郎の帯に差し込みます。末広の儀は新婦にも用いることも有ります。シーンは筥迫の儀と同じタイミングです。

これらが入場時に使える演出です。

 

式中の演出

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1,リングリレー   バージンロードを挟んで両サイドの席後方から最前席までリボンを設置し、指輪交換の指輪をゲストの手で後方より順送りします。最後はご両家の両親が牧師(司婚者)に渡し、指輪交換を行う「ゲスト参加型」の演出。客観的に「何しているかが分かりにくい」事に加え、時間がかかるので進行の遅滞を招き、映像収録もうまく撮影できない為、想像ほどの演出効果は得られない。

2,エンゲージカバーリング   ダブルリングとも言われ、結婚指輪の交換後に婚約指輪を新婦の指に重ねる演出。結婚指輪の交換によって互いに愛を誓い合ったあとに、婚約指輪を重ねることで「ふたりの永遠の愛と絆にフタをする」という意味を持つそうで、やはり西洋に伝わる風習です。

3,水合わせの儀  それぞれの家庭で使用していた「井戸水」を合わせて新たな家庭に、という意味合いで、桶やデカンタなどに入れた水を二人で1つに合わせる「和人前」での演出。 この手の演出は「かまどの火を受け継ぐ」との意味合いで、2つともされたカンテラやキャンドルの火を、無灯のキャンドルに二人で点火する「火合わせの儀」。キリスト教の儀式にも似たような「火」を使った「ユニティキャンドル」があり、母親の灯したキャンドルの火を、無灯のキャンドルに二人で点火します。「二つの家が一つになる」との意味です。(ユニティ=統一)

「合わせる儀式」としては他に、ネイティブアメリカンの習慣で、それぞれの生まれた土地の土を合わせるとの意味合いで砂を合わせる「サンドセレモニー」「植樹の儀」はオリーブやガジュマル、ウンベラータなど平和や幸せを意味する苗木を持ち込み、ゲストには土を入れてもらい、式では二人が水をかけ演出とします。これら何かを合わせる演出は考え方で「オリジナル」を簡単に作り上げられます。手間取らないスマートな「合わせ演出」を検討しては如何でしょうか?尚、これらのアイテムはネット上でも広く扱われていますので、式場で調達するかご自身で調達するか等ご検討ください。

 

挙式の退場、退場後の演出

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1,クロージングキッス   退場シーンで最後振り返ってゲストに一礼のご挨拶。そのままドアがクローズする瞬間にキッスをすると言う演出。これも想像通りに決まる事の少ない演出ですので、おやりになるのならいくつか注意してください。クロージングキッスを行うチャペル又は宴会場のドアが「内開きの観音扉又は引き戸」で、聖壇やメイン卓に対して対面にドアが有る事。外開きはクローズする際にドアにぶつからないよう戸口より外に二人が立つ為、ゲストから見えにくくなります。部屋の横にあるドアも同じ理由で、多くのゲストに見てもらえなくなります。そして二人が照れずにオーバーアクションでキッスが出来、ドアがクローズするまでキッスが続ける事。

2,フラワーシャワー   元は「子孫繁栄」の願いを込めた最古の演出と言われた「ライスシャワー」が一般的でしたが、清掃の手間と見栄えからフラワーへ変わった演出。香りは邪気を払う(ドラキュラはニンニクの匂いを嫌う)等の理由で、花の香りで二人を包むフラワーシャワーに変わった(諸説あり)と言われております。

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3,ブーケトス   新婦の持ったブーケを受け取った人は、次に結婚する幸運に恵まれるとの言い伝えで行われています。現在は新婦の持つブーケではなく、トス用の花束が用意されるケースが多いようです。中には投げた際に複数に分かれるブーケなどもあるようです。同じように新婦がトスする物に「ガータートス」がありますが、ほとんど行われておりません。 男性の行うトスでは「ブロッコリートス」があります。ブロッコリーはやはり「子孫繁栄」の象徴として使われるとされております(ブーケに形が似ている説もある)いずれも後ろ向きにトスするやり方が一般的です。トスする物も近年様々な物になっており、ラグビーサッカーバスケットボールなど大きなボールを使うスポーツのボール等はよく見かけます。

4,バルーンリリース   「幸せが天高く」との願いを込めて風船を全員で空に放つ演出です。とにかく奇麗ですね。

※、まとめ  ざっくりですが、以上が現在多くの挙式に取り入れられている「挙式の演出」です。特に人前式が市民権を得た現在、式の在り方も自由度が増していると思われます。その中でも教会式の「誓約」に変わり、人前式での「誓いの言葉」を自身の言葉でのべる二人が増えています。挙式は先に記した通り「お互いの不変なる愛を確認する儀式」ですので、トリッキーな演出や、内容を逸脱する手法は感心しませんが、 二人らしさを織り込む事には賞賛を送りたいと思います。たまに映画「ラヴ アクチュアリー」のワンシーンを再現したいお二人が、ビートルズの「All You Need Is Love」を使って全員で合唱したいと希望するケースがありますが、ほとんど思い通りになりません。(楽曲のリクエストと著作権の話しは「素敵なウェディング作り 番外編1」を参照。)

それで今日はここまで、次回は「失敗しないオリジナル挙式の作り方」と題して、式進行に合わせての演出方法についてお話ししましょう。



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