持ち込みのお話し 1

「持ち込み」が「トレンド」だった時代は終わりました。今でもウェディング専門誌を見ますと、多種多様の業者が「直販」でのウェディング商品を販売いておりますが、+一時の賑わいからはかなり淘汰されたように見受けます。「衣装」「装花」「引き出物」「美容師」「司会者」「カメラマン」等。長らく結婚式場では「持ち込み」を禁止しておりましたが、近年この持ち込み禁止が独占禁止法に抵触するとの指導の元、持ち込みに「寛容?」となってきました。独禁法は競合の原則が働かない独占に関する法律なので、同じカテゴリー商品の扱いに複数業者を揃える、例えば引き出物が3社4社とラインナップされていれば、独禁法に抵触しないそうです。
また式場の防衛策の1つで、持込をすると「特典の取り消し」をする式場もあります。大抵契約書にこの一文は入っているのでこれも法律には違反していません。式場選びにも書きましたが「特典」には、必ず「解除条件」が含まれているとお考え下さい。昔から「美味しい話には裏がある」と言われていますので特典が提示されたら必ず解除条件を確認ください。尚「仏滅プラン」や「オフシーズンプラン」「平日プラン」等、六輝や季節、曜日に対する特典は、予約日程に対する特典なので「解約条件対象」ではありません。対象になるのは、例えば「衣装無料レンタル」「40万円プレゼント」の様な特典です。具体的なお話は、商品別メリットデメリットの並列で解説しましょう。
目次
1,衣装の持ち込み
2,美容の持ち込み
3、引き出物の持ち込み
4,装花の持ち込み
5,まとめ
衣装の持ち込み
【衣装の持ち込み】
結婚式でかかる費用の大きな比率を持つ衣装は、持込対象の筆頭に上がります。「お気に入りの衣装が見つからない」「町場の衣装店の割安感」等衣装持ち込みの誘惑は絶えません。衣装に関しては式場選びの重要なポイントと(間違いだらけの式場選び)お伝えしてきましたが、式場を決めてからの「衣装持ち込み」の検討が必要になった場合、冷静に選択肢を整理して行動しましょう。
【持ち込みの動機】
- 費用
- 意中の衣装が無い
- ドレスを所有
1,費用 持ち込みの動機になるのが「高額レンタル料」、式場では衣装と美容着付けの連携や、高級志向の為、独自のブランド等、決して法外な価格とは言えませんが、市中のレンタル店や衣装店の価格に比べると割高感は否めません。また廉価でレンタルする衣装店の衣装には、外観的には見劣りしませんが、素材などに高級感が薄いものが有ったりしますので、それらにも注意が必要です。
2,意中の衣装が無い これは「式場選び」でも解説しましたが、式場選びの重要な要素です。式場によってはオリジナルブランドや、独占提携の海外のブランドドレスなどで差別化を図る衣装室があり、返ってその事が仇になる事も有る様ます。繰り返しになりますが式場を選ぶ時に必ず衣装室を訪ね、身に着けたいドレスのタイプの所有量の確認や、コンセプトなどの確認は怠らない様に。
3,ドレスを所有 「母親の着た衣装を着る」「衣装店でドレスを購入済」等、自前のドレスを所有している方、特に母親のドレスや、それに類似する所有ドレスの持ち込みは、会場選びの段階での対応を確認してください。
これら持ち込みを考えた動機が得たい利益になります。特に費用面やドレスの種類は式場選びの際に確認していても??とおっしゃる方もすくなく有りません。諸々後悔だけはしないようにしてください。とは言えあまり自分を追い込むと「マリッジブルー」になりますので、「ほどほどに」も大切です。ご注意ください。
【衣装持ち込みのデメリット】
1,衣装店の対応 衣装店からの持ち込みには、衣装選び以上に対応力や実績の確認を怠らず安全の確保を行ってください。例えば会場への搬入・撤収の対応、ほとんどが事前に業者が会場に搬入しますが、新郎新婦が事前に借り入れ搬入するケースもあります。婚礼直前の2,3日は目が回るほどの忙しさです。この様な搬入作業は出来るだけ業者に任せられる衣装店を選びましょう。
2,現場のリスク 最近はあまり聞かなくなりましたが、ありがちなトラブルが「備品不足」「サイズ違い」「ドレス違い」。まさかと思われる現場トラブルが皆無とは言えません。当然これらのトラブルを会場が放置できる訳もなく、対応するのは衣装室と言う事になります。認識しなければ持ち込みの大きなデメリットは、
- 当日発生するトラブル対応のバックボーンが無い事
- 性善説に基づく信頼以外に保証はない
この2つは全ての商品共通の「持ち込みリスク」です。
3,会場の持ち込み対策 先に記した通り多くの会場は持ち込み対策を行っています。同時に独禁法の対策も行っていますので、色々な理由や制限を設けています。
- 未だに持ち込み禁止 保管の問題やスペース管理責任などを理由に、保管管理が出来ないので持ち込みを禁止している会場はいまだにあります。
- 保管料金を要求 この対応が一番多いですね。概ね3万円~10万円が要求されるようです。ポイントはこの「保管」はどのように保管してくれるかを確認しましょう。衣装を預かったまま保管する方法と、衣装がすぐに着れるようにメンテナンスを行ったうえで保管する方法の大きく2種類の保管方法があります。衣装メンテナンスが保管料とは別のところもありますのでご注意を
- 特典が消滅する 契約時に「○○特典」として数十万円の「料金OFF」等が、衣装の持ち込みで対象外になるケースもあります。元々が持ち込み対策特典だったのかもしれません。勿論、契約書や高等説明で特典の解除条件は必ず表記説明は行われているはずですので、違約や詐欺には当たらないはずです。特に式場直営の衣装室を持つ式場では、衣装に対する特典を多く設けていますので、持込になるとその多くの特典が消滅する事も有ります。特典を取るか持ち込みを取るかの決断を求められます。
美容の持ち込み
メイクに関しては衣装以上に複雑な問題が絡んでいますので、持ち込むにはいくつかのハードルを越えてゆかなければなりません。諸々の理由からネット上の業者を以て「持ち込み」する事はあまりお勧めではありません。
【美容師持ち込みの動機】
・なじみの美容師 通い付け美容室の信頼関係にある美容師さんやご友人に是非とお考えの方以外は、あまりお勧めではありません。事前交流で信頼関係にある美容師さんなら、当日までにも行うべき準備も含めてトータル的に関与してくれると思いますが、ネットで調べた美容師の場合、最終的に料金も含めてメリット感が薄くなります。
【デメリット(注意点)】
1,会場の許可を要する まず色々な運営上の制限で持ち込みを許可頂けないケースがありますので、まず相談の上、諸々許可を取る必要があります。
- 部屋の使用 メイク用の部屋の利用の確認が必要になります。最近は花嫁専用ルームが用意された会場が多いので、使用許可は取れやすいと思いますが、衛生上の規制も強くなっており、ご用意する施設とメイクアップアーティストが行う美容・美粧の範囲によっては貸し出せる部屋が用意できない事も有ります。。
- アテンダーの問題 ウェディングには1日中花嫁のお世話をするアテンダー(介添人)が付きますが、最近多く受け入れられているスタイルが「美容+アテンド」つまりメイクアップアーティストが1日中新婦に寄り添う「アテンダント」も兼務するサービスを採用する式場が増えております。美容師を持ち込むならアテンダーは会場にご用意いただくよう手配が必要です。
・時間管理の問題 人気のある式場では30分間隔でパーティがスタートしますので、最初のメイクアップの時間から、お色直しの時間まで決められた時間までにメイクアップしなければならない制約が出ます。会場の指示する時間にメイクアップして頂く事になります。
- リハーサル メイクのリハーサルはご自宅訪問か提携美容院で行われるケースが多いようですが、目的と場所によっては衛生法に抵触するケースもあり、安易には出来ない背景もあります。
この様に美容師さんの持ち込みには「規制」と言うよりは、いくつかのハードルを越えなければなりません。手間と得られる効果を良くご検討ください。
引き出物、装花の持ち込み
引き出物は「引き出物」「引き菓子」「縁起物」の3種類を用意するのが一般的です。そして主たる「引き出物」が食器に漆器、生活必要品から装飾品に至るまで様々。その中でも近年多くなったのが「カタログギフト」です。ではお持ち込みになる動機は
【持ち込む動機】
1、商品が気に入らない こだわりのブランドや、海外の民芸品、ハンドメイド等拘りの品々を引き出物にとお考えの方
2,廉価な商品に ネットで散見する同じお品の価格差、例えば3,000円の賞品が2,400円で売られていることは多く見受けられます。あまり知られていない話しですが式場で用意されている引き出物の多くは「定価」です、特別料金ではないのです。そう、同じ商品でも百貨店とディスカウントショップでは価格が違うのと同じです。
【デメリットに代え持込注意点】
1,持込料に注意 この引き出物の盛り込みにも「持込料」が課せられます。概ね1品に300円程度、引き出物を用意する人数×3品×300円、結構な持込料になります。例、60人分×3品×300円=54,000円。そして引き出物の平均単価は地域によっても変動しますが、首都圏平均7,500円と言われています。勿論ご親戚や主賓格、ご夫婦や家族連れ等で金額が変わりますし、北海道の様に会費制が主流の会場や、愛知県や福井県などは昔から引き出物の数や金額が他県とは違っていると言われています。
・持込料が必要な理由 持込料には「保管料」「袋詰め料」席への「設置料」等の手間賃の為、請求するとされています。引き出物は同じ品を必要分作るわけではなく、人によって内容も変わり、特定の席にそれを設置しなければならないので、結構大変な作業です。式場では婚礼前日に袋詰めを行い、施行分の引き出物は消あらゆるバックヤードに積み上げて当日に備えます。この作業だけで複数人のスタッフが何時間もかけて行います。引き出物総価格+持込総料金が、式場発注より大きくコスト安になればOK
2,持込料の業者負担 持ち込む引き出物会社が持込料を負担してくれた場合でも、式場との価格対比は必要です。気を付けなければならない点が「負担金の商品転嫁」「全額負担では無い」場合があります。引き出物の宅配を検討してみる
3,宅配の落とし穴 宅配でゲストのお宅に直接お届けする「引き出物の宅配」が流行っています。引き出物は持ち帰るには「邪魔」な癖に、結構「楽しみ」にされている物です。しかし式場に持ち込まないから「持込料なし」ではない場合もありますのでご確認ください。宅配にもかかる費用があるので詳細の確認を忘れずに。特に送料は一定額未満の物には有料になるケースが多いので事実上「単価アップ」になるため要注意です。また宅配業者で見落としがちなものとして「熨斗紙」「お礼状の同封」等が挙げられます。これらの対応も確認ください。
4,持込料軽減対策
式場との契約書チェック 「持込欄」を確認し「郵送や宅配引き出物」に対する持込料の記載があった場合、「契約」ですから支払いが発生します。上記契約書に該当記載がなく、見積に持込料が記載された場合、交渉の余地はあります。
持込料の軽減交渉 「引き出物の宅配」の場合、引き出物以外の「引き菓子」「縁起物」を会場発注する事を条件に、宅配分の持込料金ををなくす、又は軽減を交渉してみる。
プチギフトの扱い さすがにプチギフトの持込にまで「持込料」を取る式場は少ないようです。ただ認識的には「廉価」な商品であり「当日配布」する事が基本的な条件です。このプチギフトを持ち込まず、会場発注する事を先の「持込軽減策」の条件に加えれば、さらに交渉がしやすくなるかもしれません。
引き出物に関しても特別な拘りを持たない限り、あえて持込をする必要は無くなってきております。
【装花の持込み】
お花の価格差はお店に依って大きく変動するので、持込を検討したくなる商品の1ですが「禁止」する式場が多いですね。理由は「お花の質」と言われていますが、トラブルが多い持込商品で有る事も事実です。少し前に「100本のバラの花束」という商品が流行りました。プロポーズや結婚式のワンシーンに100本のバラを花束にして送るためのアイテムで、廉価な価格設定もあって話題になり、競うように価格が下がりましたが、中には箱で送られてきたバラは、とても花束にできるような物ではないようなケースもありました。要するに他の持ち込み商品とは違い、当日来る迄鮮度を含めどのような商品が届けられるか分からない物なので、懸念が広がります。問題は質の悪い花が持ち込まれても「式場のプライド」がその花を飾れないとなれば、提携する花屋さんが入れ替えますし、持込業者が来ないとなれば、提携業者が花を作ります。
また限られた時間でセッティングする事も望まれますが、段取りの悪い業者さんはセッティングが間に合わず、パーティスタートに後れを出したりします。また最悪は交通事情で会場到着が著しく遅滞、もしくは到着しないケースすら存在しました。
意外に忘れられているようですがお花は生鮮食料品と同じで、鮮度と質が命です。これらの理由から持込を禁止している式場は多い様です。
まとめ
バブル崩壊後にホテル式場は客離れの窮状に陥る中、多くのホテル専門結婚式場が婚礼専門誌へ式場宣伝を展開し、同時に専門誌は多くの持ち込み業者の広告を拡散し、持ち込みの流行が起こりました。
この時のユーザーは「格安商品」を求めて雑誌からの情報を求め、購入を進めました。
時代はいつでも「流行」が起こると安易に参画する企業が増え、多くのトラブルを経て「淘汰」されてゆきます。
ホテル式場においても「自社利益」だけでなく、トラブルを生む業者の業者指名で出入りを禁じたり、行動制限を行う事で、婚礼にトラブルを起こさせない様対策を行ってきました。
この様な状態が業者のブラッシュアップが進み、「廉価」以上にグレードアップした商品ラインナップに消費側の「こだわり」もあり、持ち込みが行われています。
安物探しの持ち込みは既に収束しており、i今はお気に入りの1点を探す「こだわりの持ち込み」を行う時代です。
こだわって商品を探してください。
持ち込みにはこれ以外に演出と映像記録が収束ますが、次回に回します。今日はこれまで






